歯の黄ばみ
・着色

歯の黄ばみ・着色の原因は、「内因的要因」「外因的要因」の大きく2つに分けることができます。

●内因的要因

・加齢

歯の表面は、透明なエナメル質と呼ばれる硬い歯質でできています。
エナメル質の下にあるものが象牙質です。

象牙歯の色はエナメル質に比べると、少し黄色味を帯びているため、エナメル質から象牙質の色が透けてしまうことで、歯が黄ばんで見えてしまいます。
個人差はありますが、エナメル質は年齢を重ねるとともに少しずつすり減ってしまうため、加齢によって歯の黄ばみが強くなります。

・抗生物質による変色（テトラサイクリン歯）

0～12歳頃（歯の形成期）に、テトラサイクリン系抗生物質を多量に摂取すると、副作用として歯の変色が起きてしまいます。

・神経をとる治療

虫歯が大きくなって神経まで進んでしまうと、歯の神経を取る処置をする必要があります。
歯の神経がなくなると、血液が運ばれなくなり栄養や酸素が行き届かなくなり、他の健康な歯に比べて、歯の色がくすんだようになります。

 

●外因的要因

・食べ物や飲み物

食べ物や飲み物に含まれるポリフェノールやタンニンなどの色素が原因となって、歯の黄ばみや着色を引き起こします。

歯が黄ばむ要因となる飲食物の例として次のものが挙げられます。

-赤ワイン
-コーヒー
-お茶
-カレー
-ケチャップ
-ソース
-醤油
-チョコレート
-ブルーベリー

また、大豆に含まれるイソフラボンもポリフェノールの一種なので、豆腐などの大豆製品も歯を黄色くさせてしまう原因となります。

・タバコ

タバコには「タール」という成分が含まれています。
タールは歯の黄ばみや着色を引き起こす原因です。
よく「タバコのヤニが歯についた」ともいわれますが、ヤニとはタールにあたるものです。

・虫歯

初期虫歯の場合、歯の表面が溶け出して白っぽく見えますが、虫歯が進んでいくと歯に穴があき、茶色や黒っぽく見えることがあります。

・歯の汚れ（歯垢・歯石）

お口の中をきれいに保っていないと、歯垢（プラーク）が歯の表面につきます。
歯垢は細菌の塊ですが、黄色っぽい色をしているため、歯が黄ばんで見える原因となります。

また、歯石は歯垢が石灰化して石のように硬くなったものです。
歯石は表面がザラザラと粗くなっているため、歯垢や着色がつきやすくなる要因となります。
歯垢は歯ブラシでも取り除くことができますが、歯石は非常に硬いため歯ブラシで取り除くことはできません。
そのため、歯科医院で定期的にクリーニングをしてもらうことをおすすめします。

●ホワイトニング

・ホームホワイトニング

ホームホワイトニングは、ご自宅で行うホワイトニングです。
患者様のお口に合わせたマウスピースに、ホワイトニング効果のある薬剤が含まれたジェルを入れて1日3時間以上装着していただきます。
個人差はありますが、1週間～2週間ぐらいで歯が白くなります。

・オフィスホワイトニング

オフィスホワイトニングは、歯科医院で歯を白くする専用の薬液を塗布し、光照射機で歯にライトを当てて歯を白くしていきます。
1日で歯を白くするため、忙しい方にもおすすめのホワイトニング方法です。

・当院のホワイトニングの特徴

①低価格である
②安全性が高い
③お口の中全体で白さの追求ができる

他の歯とのバランスを考えて、被せ物の歯なども白くすることが可能です。

 

●PMTC

PMTCとは、歯科医院でプロの手によって行われる歯のクリーニングのことです。
超音波スケーラー、ポリッシングブラシ、ペースト、エアフローなどを使用して、歯の表面に付着した汚れや着色を取り除きます。

PMTCは、ホワイトニングのように歯を内側から白く漂白するわけではありません。
セルフケアだけでは落としきれない汚れを徹底的に除去することで、お口の健康を守ります。

●歯に着色しやすい飲食物を控える

ポリフェノールやタンニンなどの色素が含まれている食べ物は、歯の黄ばみや着色の原因になるため気をつけましょう。

 

●食後はうがいや歯磨きをする

歯に着色しやすい食べ物や飲み物を口にしたときは、なるべく早めにうがいや歯磨きをしましょう。
歯に色素が蓄積する前に予防することが大切です。

また、歯垢や歯石も歯の黄ばみの原因となるため、お口の状態に合わせて歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシも併用しましょう。
丁寧に歯を磨くことで、虫歯や歯周病の予防にもつながります。

 

●禁煙

タバコの煙に含まれるタールは、ネバネバとした性質を持っているため、タール自体が歯の黄ばみや着色の原因になるだけでなく、飲食物による着色も付着しやすくなります。
タバコを吸っていて歯の黄ばみが気になる方は、禁煙することをおすすめします。

 

●ホワイトニング効果のある歯磨き粉で磨く

ホワイトニング効果のある歯磨き粉は、着色汚れを浮かせて落とすため、歯の黄ばみや着色が気になる方におすすめです。
ドラッグストアなどでも購入することができるため、ご自分に合った歯磨き粉を選んでみましょう。

 

●歯の消しゴムを使う

歯の消しゴムとは、歯の黄ばみや着色が気になる部分を擦るだけで、簡単に黄ばみや着色などの汚れを落とすことができるホワイトニングアイテムです。
歯の消しゴムには研磨剤が含まれているため、使いすぎには気をつけましょう。
歯の表面を傷つけてしまう場合があります。

 

●タッチアップホワイトニング

タッチアップホワイトニングとは、ホワイトニングの効果が薄れてきたころに、再度オフィスホワイトニングやホームホワイトニングを行うことです。
ホワイトニングで白くした歯は、時間の経過とともに後戻りを起こすため、タッチアップホワイトニングを行うことで白さを維持することができます。